FacebookのCOOであるシェリル・サンドバーグが書いた女性のキャリアについての本。 先日日本語版も発売され、Amazonのランキング上位をキープし続けているようだ。 日本のメディアを通して見るアメリカは、女性の活躍に対して好意的であり先進的であるように思っていた。数字でこそまだまだ社会進出の割合が低いようだが、これは時間の問題であり20年後にはすんなりと多くの女性が社会の重要な地位を占めるのだろうと思っていた。 しかし、本書によれば、日本とそう変わらず、家事・育児が女性が行うことを前提とする社会的風潮や、仕事に対して活発な女性に対するネガティブな捉え方、またキャリアアップのチャンスを自ら逃してしまう要因が存在するとのことだ。 これらについて本書では興味深い研究事例が紹介されている。 10年ほどまえ、ビジネススクールの学生たちを2つのグループに分け、とあるビジネスパーソンが人脈を駆使して投資家として成功しようとしている事例を読ませた。その上で、その人に対してどのような印象を持ったか感想を述べてもらうという実験が行われた。 2つのグループに渡された事例は全く同じであるが、主人公の名前だけ変えられている。 一方は女性の名前の主人公で、他方は男性の名前の主人公であった。 結果、男性の名前が書かれた事例を読んだグループは主人公に対して好意的な印象を持ち、ともに働きたいとコメントをしたのに対し、女性の名前が書かれた事例を読んだグループは、否定的な印象を持ち、仕事をともにすることを嫌がった。 男性は仕事の評価と個人の評価が正の相関を持つのに対し、女性は負の相関を持つという、驚きつつも胸に手を当てて見れば、そことなく腑に落ちる結論が導かれている。 また周囲の人間の評価以外にも、不利な要素が潜む。 本書によれば、総じて自分に対する評価というものは、女性よりも男性のほうが高い傾向にあるとのことだ。客観的に見れば同程度だとしても、男性は自分を高く評価する傾向にある。 このため、何か新しいチャンスが有った時、積極的に飛びつくのは圧倒的に男性が多い。 そしてその結果、成果を出すのも男性が多くなる。こちらも言われてみれば心当たりのある話しである。 本書を非常に興味深い気持ちで読ま...
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